歴代ボート

ボートレーサー養成所に保管されている昔のボートと、ボートレース宮島のボートをご紹介します。
記載の重量はモーターを含みません。
一部の写真はクリックすると大きなサイズでご覧いただけます。



ランナバウトボート(軽ランナ)
(YCR-211型)
(写真提供:株式会社永和)

1993年3月の芦屋ランナ王座決定戦競走を最後に廃止された
ランナバウト(Runabout)ボートです。(YCR-211型は1982年登場)
ハイドロプレン(Hydroplane)ボートと比べ、ガンネル(オレンジ色の
部分)が厚いです。
旋回技術を身につければ急旋回が可能で、体重の重い選手でも
優位に立てるボートでした。
宮島では1977年に廃止されています。
荒天時のみ使用する「重ランナ」と呼ばれるものもありましたが、
1977年頃に廃止されています。(その他、軽ランナと重ランナの中間に
位置するボートもありました。)

諸元
全長2775mm 全幅1226mm カウル付重量77.0kg以上

(参考:同時期に使われていたYM-511型 1Pハイドロボート)
全長2885mm 全幅1266mm 重量70.0kg(カウル付重量77.4kg)



艇底にはハイドロボートのようなステップ(段差)はなく、断面が浅い
V字型になっています。(一般的なモーターボートに近い型)



航走中の状態で、艇底の形状がよく分かると思います。
(操縦:2096中道善博 元選手)



旋回はハイドロボートと大きく異なり、内側に傾き艇底を引っかける
ように小回りします。
(XVGAサイズの画像はこちら。)



旋回時に外側から見たところです。
(操縦:2084納富英昭 元選手)


 

 


NEW-1Pハイドロボート
(YL-110型)

通常の32馬力から40馬力へと性能アップされた専用モーター
「ヤマト203-SS型」とともに1988年より一部レース場で使用されていた
(1日数レースのみ)ボートでモーター部分にもカウルがあります。
(モーター上部が横方向に跳ね上げられるようになっています。)
宮島には導入されませんでした。

諸元
全長3175mm 全幅1344mm 重量73.0kg(カウル付重量89.0kg)
(カウル付全長3487mm)

(参考:現行のYM-730型 1Pハイドロボート)
全長2895mm 全幅1316mm 重量69.0kg(カウル付重量75.6kg)



グッドデザイン賞を受賞するなど、デザイン的には優れていましたが、
接触時に破損が多くなる、後方視界や転覆時の脱出性が悪い、
モーターの始動に不便、等の問題もありました。


 
 
 

 


NEW-3Pハイドロボート
(実験艇)

1983年より3P(スリーポイント)型ハイドロボートによるレースが
一部レース場で行われましたが、その発展型として1987年に開発
されたものです。

諸元
全長3004mm 全幅1450mm カウル付重量75.0kg(カウル一体型)

(参考:実際のレースで使われていたSC-8406型 3Pハイドロボート)
全長3005mm 全幅1524mm カウル付重量77.0kg



3Pボートとは、艇底前部に2点のスポンソン(張り出し)を持つ
3点支持の高速型ボートで、そのスポンソン内側のエッジで水面を
引っかけて航走するため横滑りが少ないという特徴がありました。
(現在の1Pハイドロは艇底中央のステップと後部の2点支持)


 

 


トンネルボート
(実験艇)

より速いスピードと優れた凌波性、操縦応答性を追求し、ケブラー
FRPで製作された軽量ボートです。

諸元
全長3053mm 全幅1374mm カウル付重量64.0kg(カウル一体型)




艇底はパワーボート等に用いられるトンネル型(カタマラン型)と
なっており、中央の空間が空気をはらむことで船体を浮かすことが
でき、また滑走面も小さいため速度が出るだけでなく、波にも強く、
高速時の旋回性能にも優れています。


 

 


H-Tボート(ハイテクボート)
(実験艇 HT-94型)

1994年頃に研究された、頭部保護用ロールバーの付いたシートに
座って操縦するタイプのボートです。(H-T = High Tech)
100km/hを超える速度で安定して航走するために座席が設けられ
ましたが、体重移動による操縦ができないため、足でのペダル操作
により左右2つのトリムタブ(飛行機のフラップのような可動式スターン
エッジ)を下方向に動かして姿勢制御できるようになっていました。
3枚翼のプロペラと635cc・64馬力のモーターが装着されましたが、
実際には97km/h程度の速度にとどまっていたようです。

諸元
全長3455mm 全幅1446mm 重量64.8kg(カウル付重量88.1kg)


同時期には水中フィンにより艇体を浮上させて航走するS-Fボート
(S-F = Surface Flying)も研究され、水中翼船と同様のものや、
スノーバイクに似たものも検討されました。



足を前方に投げ出して座り、ペダルでトリムタブを操作します。
2つ見えるうち、右の大きい物は体を固定するための固定踏み板で、
左の細長い物がトリムタブ操作用ペダルです。
このペダルは右側のみに装備され、1つのペダルで左右2つのトリム
タブが動きます。



スターンエッジに組み込まれたトリムタブは左右2ヶ所が約20度
下方向に動き、姿勢を制御します。


 




ここから下はボートレース宮島のもので、毎年変更されるボートのカラーリングを一覧にしました。このサイト開設前はほとんど撮っていません。
 



1999年9月〜2000年8月

 ソフトバウが装備される前のYM-710型です。
 
エアホールも装備されていないため、カウリング
 前部に空気抜きの穴がありません。



1999年9月〜2000年8月

 1998年9月〜1999年8月のボートとは、この赤色と
 青色の部分が入れ替わっているだけの違いです。




2000年9月〜2001年8月

 この年からソフトバウが装備されたYM-730型と
 なり、
エアホールも標準装備となりました。



2000年9月〜2001年8月

 塗り分けはそれまでとほぼ同じですが、すっきり
 して見えます。



2001年9月〜2002年8月

 塗り分けがシンプルになりました。
 塗色に合わせ、
フェンダーが白色になっています。




2001年9月〜2002年8月

 基本的に前年と同様ですが、艇番が大型のもの
 に変更されたため、取り付け用の穴の位置が
 変更されています。



2002年9月〜2003年9月

 再び3色となり、フェンダーが青色に戻りました。
 ソフトバウの形状が若干変更されています。



2002年9月〜2003年9月






2003年9月〜2004年9月

 複雑な塗り分けになっています。
 ★は塗装ではなくステッカーです。



2003年9月〜2004年9月






2004年9月〜2005年9月

 再び2色となりました。



2004年9月〜2005年9月





2005年9月〜2006年9月

 ちょっと寂しい塗り分けです。



2005年9月〜2006年9月

 スロットルレバーの形状が変更されました。



2006年9月〜2007年9月

 5年ぶりとなる赤白の2色はスマートです。
 汚損防止のため、
フェンダーは白ではなく赤色に
 なっています。



2006年9月〜2007年9月







2007年9月〜2008年9月

 7年ぶりに青白の2色になりました。
 青が多いとスリット写真写り(?)は良くないです。



2007年9月〜2008年9月






2008年9月〜2009年9月

 赤白に青いフェンダーは今ひとつです。




2008年9月〜2009年9月

 真上から見ないと分かりにくいですが、白い
 「M」がデザインされています。



2009年9月〜2010年8月

 再び青と黄色になりました。



2009年9月〜2010年8月

 



2010年9月〜2011年9月

 丸を基調とした目新しいデザインです。



2010年9月〜2011年9月

 



2011年9月〜2012年8月

 角張ったラインは今までにないです。
 前年のボートには東日本大震災後に
 「がんばろう 日本!!」と文字が入れられ
 ましたが、同じものが最初から入れられました。



2011年9月〜2012年8月

 






2012年9月〜2013年8月

 厳島神社の大鳥居をイメージしたものが
 塗装により入れられました。



2012年9月〜2013年8月

 




2013年9月〜2014年9月

 前年と似たデザインですが、カッティングシートに
 よりモミジが加わりました。(大鳥居は塗装です。)
 水色は海か空のイメージでしょうか。



2013年9月〜2014年9月

 大鳥居の印象が強すぎて前年の色違いに
 思えますが、塗り分けは異なります。




2014年9月〜2015年9月

 3年連続の大鳥居入りですが、宮島では
 初めての採用となるピンク色が使われました。



2014年9月〜2015年9月

 ゆるい印象です。




2015年9月〜2016年9月

 なんとJLCと日本財団のロゴが入りました。






2015年9月〜2016年9月

 この角度からはシンプルです。
 後に、ボート番号後ろ側(写真手前側)に
 翌年5月には「DYNAMITE BOAT RACE」の
 ステッカーも追加されました。



2016年9月〜2017年9月

 15年ぶりの白いフェンダーを採用し、オレンジ色
 を使用しています。
 第1回レディースオールスターをPRするロゴが
 入りました。(開催終了後は除去)
 後に、日本財団のロゴも2015年同様に
 カウリングに入っています。



2016年9月〜2017年9月

 長年右前部に入っていたボート番号の位置が
 後部に変わりました。
 JLCのロゴはカウリング前部右側に入っています。






2017年9月〜2018年9月

 カウリングのボート番号がなくなり、代わりに
 「ボートニャー」が貼られています。




2017年9月〜2018年9月

 ボート番号の位置が戻りました。
 JLCのロゴが2016年同様にカウリング前部
 右側に入っています。


 


2017年9月〜2018年9月

 ボート左側からの写真だけではデザインが
 分かりにくいためもう1枚。
 宮島としてはこれまでにないデザイン性が
 感じられます。


 


2018年9月〜2019年9月

 チェッカー柄(公式には市松模様らしい)で
 しっかりデザインされており、カッティングシートに
 よる大鳥居も複雑な形状を忠実に再現して
 います。



2018年9月〜2019年9月

 カウリングに入れられた日本財団およびJLCの
 ロゴ、「ボートニャー」は今回も同じです。




   


2019年10月〜2020年10月

 チェッカー柄の印象で前年と似ているように
 感じますが、全く異なるデザインです。
 宮島では初めてカウリングまでデザインが
 施されました。
 左前(写真手前)部分のチェッカーはラッピング
 シートで一体となっています。



2019年10月〜2020年10月

 紺地に赤で見えにくいですが、鳥居も入って
 います。






   


2020年11月〜2021年10月

 ついにカウリングも白がほとんどなくなりました。
 カウリング部分は5分割のラッピング、デッキの
 モミジもラッピングです。(黒部分は塗装)




2020年11月〜2021年10月

 選手名が入る部分にも黒色のラッピングが
 され、男子選手は白文字、女子選手はピンク色
 の文字のカッティングシート貼付で選手名が
 入れられます。


   

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